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2017年8月13日 (日)

Fri170721働くオバサマ働くジーチャン怠けるキウィキューバメキシコ探険記24

1960年代から1980年代初期にかけて、NHK教育テレビにはたらくおじさんと言ふ番組があった。そのむかし、小学校の教室にはまるで宝物のようにテレビが1台ずつ設置されていて、1日に1回はテレビで勉強という時間があったものである。

テレビで勉強が可能かどうか。考えてみればその可否は昭和の中期から激しい議論のテーマであった。理科や社会や道徳に、NHKの番組がどんどん進出して、20分の番組をみんなで見た後、先生が今見た番組について解説、その後クラスで討論を行った。

言わば、我が取り組んできた映像授業の草分けであって、今井君世代はコドモの頃に映像授業の原初形態を体験し、オトナになってから映像授業を作る側に移行したのである。

はたらくおじさんは、社会科の番組。対象は小学2年生で、働くおじさんたちが社会の中でどんな活躍をしているか、探険好きなタンちゃんというコドモのキャラクターとイヌのペロくんが、探険タッチで世の中の実際を描いていった。

マクロで大きく描いてから、ググッとミクロでおじさんに迫るという構成も、なかなか見事。気球に乗ったタンちゃんとペロ君が、望遠鏡で町を眺めるうちにあれれ、あのおじさん何してるんだろう?と興味をいだき、地上に降りておじさんの仕事をミクロに見つめていくという構成であった。
キューバ、ハバナの縫製工場で働くオバサマたち。自信に漲る表情がマコトにかっこいい1

番組開始当初はおじさんに限定していたが、むかしむかしの日本だって、もちろん働いているのはおじさんばかりではない。おじさんばかりじゃ差別になる。

おばさんもおねーさんもおにーさんも働いている。じーさんも山へ柴刈りに出かけているし、ばーさんだって川で洗濯しながらドンブラコ、大っきなモモを発見することだってある。

そこでやがて番組名はみんなのしごとやはたらくひとたちに変わっていく。番組名の進化に伴い、タンちゃんとペロ君の乗り物は気球からヘリコプターに変わり、1992年まで継続した。

やがてタンちゃんは卒業、主人公はケンちゃんにかわる。イヌのペロ君もフムフムへ。マコトに21世紀的なネーミングになったあたりで終了になった。バブルの崩壊と、はたらくおじさんの退場は、まさに東西冷戦の終結、ベルリンの壁の崩壊と、軌を一にしていたのである。

同世代のヒトビトに聞くと、やっぱりみんな番組の主題歌まで覚えている。はたらくおじさん、はたらくおじさん、こんにちーはー。今井君お馴染み、カラオケでアカペラという離れワザを、まさかはたらくおじさんでやっているヒトビトが存在するとは、NHKの人だってきっと想像もつかないだろう。
キューバ、ハバナの縫製工場で働くオバサマたち。自信に漲る表情がマコトにかっこいい2

さらにその番組の前身に良太の村というのがあった。はしれー、はしれー、りょうたーきっと友だち、待っているという主題歌で始まる番組であるが。小学3年の主人公良太は、毎回冒頭で小6のお姉ちゃんにここは西八王子、東京の西の端っことシチュエーションを確認される。

新しく鉄道が来る。田んぼを売らなきゃいけない。稲刈りの直前なのに、台風が近づく。村の男たち総出で川沿いに土嚢を積み上げなきゃいけない。開発が進む東京近郊の農村の悩みが次から次へと描かれ、良太の悩みにもマコトに深いものがあった。

こうして諸君、幼い今井君の頭脳には、NHK教育テレビの影響がギュッと深く食い込んだのである。ヒコーキからキューバの農村を眺めただけで、はしれ、はしれ、りょうたーの歌声が蘇り、今ハバナ近郊でどんな悩みが渦巻いているか、20世紀の東京近郊と相似形の苦悩を如実に感じるのであった。

同様に諸君、ハバナの町を散策していても、いろんなはたらくおじさまはたらくおばさまの苦労を、教育番組のナレーターよろしく日本のコドモたちに伝えたくなってしまうのである。
ハバナ、ヘミングウェイの定宿ホテルアンボスムンドスのバーで。こういう場所でコマメな水分補給に励んだ

ハバナオビスポ通りでは、まず縫製工場のオバサマたちに感激した。今日の写真の2枚目と3枚目をじっくりとご覧あれ。オビスポ通りと言えば、ハバナ第1の繁華街。そのど真ん中に縫製工場があって、キューバのオバサマたちが朝一番から縫製作業に励んでいらっしゃる。

朝一番に日本のクマ蔵がやったことは、フルーツとロブスターをたらふく胃袋に送り込む作業。パパイヤとマンゴーとメロンとロブスター、マコトに珍妙な組み合わせだが、それをシャンペンで融合させて、今や腹の中はシュワシュワなロブスターという気色悪い混合物でいっぱいだ。

それに対して諸君、オバサマたちは朝から自信タップリの表情。ピアニストにとってのピアノ、バイオリニストにとってのバイオリン、それに勝るとも劣らぬ一体感で、古色蒼然たる足踏みミシンを操作しながら、次から次へと美しい衣装を仕上げていく。

見つめる今井君は、もう感激で動くことができない。オバサマたちは、間違いなくこの社会主義国の超エリートなのである。外国人観光客が見守る中で、好奇の視線なんか完全に無視してペダルを踏み、さまざまな糸を操り、その縫製作業に遅滞なんか入り込む余地は全くない。

諸君、学ぶべきはまさにこのオバサマたちの視線であるよ。例えば入試本番の会場ではじめの声がかかったとする。その時に諸君は、こんな落ち着いた態度で試験問題に取り組めるだろうか。

ああ、いつもの通りね
あわてることなんか1つもない
なあんだ、この程度の話なら、何も困らない
すぐ、できちゃいますよ

観光客の熱い視線を軽くいなしつつ、超エリートな働くオバサマたちは、次から次へと軽い手さばきで仕事をこなしていくのであった。
ハバナの路上に佇むネコ。たくさんのネコと顔見知りになった

エリートなオバサマたちの仕事場から、徒歩で3分ほど、古い銀行の建物の前にははたらくジーチャンを発見した。ジーチャンのお仕事はクッキー売りである。

時計はもう正午に近い。プラスチックの箱の中のクッキーは、もうほとんど売れてしまっている。黒いサングラス、麦わらの小さな帽子、何があっても怒ることなんかありえないという優しい笑顔。通りかかった日本人旅行者に、ハバナのコドモたちに対すると同じ優しさで笑いかけてくれた。

甘いクッキーはどうだい?と言うかわりに、ジーチャンはプラスチックのケースを軽金属のハサミでコンコンと2回たたいてみせるのである。

コンコンどうだい、クッキー?というわけであるが、そんなに優しくニッコリされたら、どんな意地悪な人でも、自分の優しいジーチャンを思い出して、思わず1つ、いくら?と聞いちゃうじゃないか。

きっとジーチャンは、コドモたちを相手にキューバの昔ばなしやハバナのスーパーマンの話を語りたいのだ。コドモたちにクッキーを1個ずつ配って、紙芝居サトイモ太郎横綱キウィ富士キューバの英雄クマ五郎みたいなのを話して聞かせたいに違いない。
クッキーを売ってはたらくジーチャン。あと数枚で今日の仕事はオシマイだ

しかし諸君、まだキューバのコドモたちは学校だ。算数やスペイン語や、理科や社会主義の勉強を続けている。キューバ版はたらくおじさんをクラスで視聴中かもしれないし、ホセの村カルメンの村を見ているかもしれない。はしれ、はしれ、ホーセーと合唱しているかもしれないじゃないか。

だから、はたらくハバナのジーチャンは、満面の笑顔でプラスチックの箱をコンコンとたたき、残り少なくなったクッキーを一枚、日本のサトイモに売ってくれた。

一枚1ペソだったかね。諸君、高いとか、ツマランことを言うなかれ。働くジーチャンの満面の笑顔を見られただけで、それでもう十分じゃないか。

炎暑のハバナの陽光が降り注ぐ中で、ホントはクッキーよりサイダーかコーラかビールがよかったけれども、それより何より働くジーチャンの笑顔。それに勝るものは、滅多なことでは考えられないじゃないか。

1E(Cd)HarbieHancockMAIDENVOYAGE
2E(Cd)MilesDavisKINDOFBLUE
3E(Cd)WeatherReportHEAVYWEATHER
4E(Cd)SonnyClarkCOOLSTRUTTIN
5E(Cd)KennyDorhamQUIETKENNY
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